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2009年01月27日(火) 21時15分

野村HD、最大の赤字4923億円…4〜12月期読売新聞

 証券最大手の野村ホールディングスが27日発表した2008年4〜12月期連結決算(米国会計基準)は、税引き後利益が前年同期の860億円の黒字から4923億円の赤字に転落した。

 9か月決算の赤字額としては、米国会計基準で公表を始めた01年以来、過去最大だ。業績の悪化を受け、09年1〜3月期の配当を見送るほか、20人いる役員の賞与と、月額報酬の業績連動部分を全額カットする。

 保有する金融商品の値下がりなどによる損失が大きく、アイスランドの銀行関連の債券で431億円、米株式市場ナスダックのバーナード・マドフ元会長の巨額詐欺事件の被害で323億円などの損失を計上した。

 また、相場の低迷で売上高にあたる収益合計は、4〜12月期で前年同期比64・7%減の5183億円に急減した。米証券大手リーマン・ブラザーズのアジア・欧州部門の買収費用も利益を押し下げた。

 09年3月期決算は、上場以来初めて2年連続の赤字になる見通しだ。過去最大の赤字となる可能性も出てきた。

 新たなリストラ策として、10%のコスト削減や非中核事業の縮小・撤退、人員削減を進める。財務体質を強化するため、資本増強も行う方針だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090127-00000056-yom-bus_all