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2009年01月27日(火) 20時54分

<野村HD>最終赤字4923億円、リーマン買収重荷に毎日新聞

 証券最大手の野村ホールディングス(HD)が27日発表した08年10〜12月期連結決算(米国会計基準)は、最終(当期)損益が3429億円の赤字(前年同期は218億円の黒字)となり、米国会計基準で四半期決算の公表を始めた01年4〜6月期以来、四半期ベースで過去最大の赤字となった。この結果、08年4〜12月期の累計の最終損益は4923億円の大幅赤字(同860億円の黒字)を記録した。世界的な金融危機による市況悪化や、経営破綻(はたん)した米証券大手リーマン・ブラザーズの部門買収などの費用負担が響いた。

 金融危機が収束する兆しは見えておらず、09年3月期決算は、上場以来初の2年連続の最終赤字になる公算が大きい。このため、09年1〜3月期の株主配当を見送り、役員賞与を全額カット。10年3月期に人件費を含むコストを10%削減する。

 株式売買や企業の新規上場業務などの手数料収入が落ち込み、運用損失が拡大。リーマン買収で強化を狙ったM&A(企業の合併・買収)など投資銀行業務も低迷した。

 10〜12月期は、一般企業の売上高に相当する収益合計が前年同期比99.3%減の27億円、経常利益に相当する税引き前損益は3995億円の赤字(同444億円の黒字)だった。金融危機が深刻化したアイスランドの銀行が発行した債券などへの投資による損失で431億円、米株式市場ナスダック元会長による詐欺事件関連で323億円の損失が発生。リーマンの買収費用として人件費を中心に603億円を計上した。

 記者会見した仲田正史・財務統括責任者は「リーマンの買収効果を早急に高め、コスト削減も進めたい」と述べた。【野原大輔】

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