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2009年01月27日(火) 20時36分

<ガス供給>ロシア迂回ルートの実現に向け首脳会議開幕毎日新聞

 【ウィーン中尾卓司】ロシアを迂回(うかい)するガス輸送ルート「ナブッコ・パイプライン」の実現を目指す関係国の首脳会議が27日、ブダペストで始まった。欧州向けロシア産ガスの約2週間にわたる供給停止を背景に、関係国間ではナブッコ計画に期待が集まる。だが、肝心のガス供給源や100億ユーロ(約1兆2000億円)とも言われる資金確保のめどは立っておらず、計画の具体化が問われている。

 会議にはホスト国ハンガリーのジュルチャーニ首相、欧州連合(EU)議長国チェコのトポラーネク首相、ガス危機に直撃されたブルガリアのスタニシェフ首相、ガス供給国として期待されるアゼルバイジャンのアリエフ大統領らが出席した。

 ナブッコは中央アジアから欧州向けにガスを送る計画。トルコ、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリーを経て、オーストリアまで約3300キロのパイプライン整備を目指す。

 ジュルチャーニ首相は「欧州として資金面の支援が欠かせない」とEUの後押しを求めているが、EUの金融機関「欧州投資銀行」のメイスタット総裁は26日、首脳会議前の会見で「融資基準を満たすかどうか情報を得てからだ」と慎重な姿勢を崩さなかった。

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