2009年01月27日(火) 19時36分
氷点下の中、パラシュート部隊とゴラン高原派遣部隊が訓練 北海道十勝地方で陸自(産経新聞)
陸上自衛隊は27日、北海道十勝地方で、積雪寒冷地におけるパラシュートの降下訓練と、国連平和維持活動のため、シリア南西部のゴラン高原に派遣する予定の部隊の最終段階の訓練を実施し、報道陣に公開した。
積雪地降下訓練は、習志野駐屯地(千葉県船橋市)の第1空挺団が、北海道芽室町の民有地を借り受けて実施した。
小麦やジャガイモ畑の降下地は雪に覆われ真っ白。部隊員らは27日午前10時すぎ、約20キロ離れた帯広駐屯地(北海道帯広市)からCH−47ヘリコプター2機に乗り込み、上空を旋回、約340メートルの空中から、6人ずつが次々と降下してパラシュートを開かせた。
札幌管区気象台によると、この日の帯広の最低気温は−10度、最高気温は−2度。部隊員らは氷点下の寒さの中、雪深い畑に降り立った。
陸自によると、当初、この日の訓練では計155人の隊員がパラシュートで降下する予定だったが、途中、隊員1人が降下する際、落下せず、ヘリに宙づりになるトラブルが発生したため、58人が降下した段階で訓練を中止した。
ヘリが高度を下げて隊員を地上に降ろしたため、隊員にけがはなかった。
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一方、北部方面隊第5旅団を中心とするゴラン高原派遣輸送隊はこの日、帯広駐屯地で派遣前の最終段階となる総合訓練を実施した。
第3次中東戦争(1967年)でイスラエルが占領したゴラン高原では、イスラエルとシリアが対峙(たいじ)しており、両国の停戦と兵力引き離しを監視する国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)が展開している。
日本は平成8年1月から、UNDOFに輸送任務などにあたる部隊を派遣しており、現在、第26次要員が現地で食料品など日常生活物資の輸送、道路などの補修、除雪などの活動に従事している。
27日の総合訓練には、次に派遣される予定の第27次要員43人が参加。物資をトラックで運んで、イスラエル側の検問所からシリア側の検問所に抜ける訓練や、横転した車両をレッカー車で排除する訓練などをすべて英語を使って実施、現地で実際に活動する際の注意点などを最終確認した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090127-00000599-san-pol