2009年01月27日(火) 18時46分

＜外国人旅行者＞０８年微増の８３５万人　不況で年後半失速（毎日新聞）

　日本政府観光局（ＪＮＴＯ）が２７日発表した０８年の訪日外国人旅行者数（推計値）は、前年比０．１％増の８３５万２０００人と微増にとどまった。５年連続の増加で過去最高を更新したが、年後半は景気後退の影響で大幅に減少しており、１０年に１０００万人に増やす目標の達成は危うい状況だ。

　年前半の旅行者数は順調に増加したが、８月に前年同月比でマイナスに転じた後は徐々に減少幅が拡大。１２月は２４．１％減となり、９０年代以降の月次ベースでは新型肺炎（ＳＡＲＳ）の影響を受けた０３年５月（３４．２％減）に次ぐ２番目の落ち込みを記録した。景気後退に加え、円高も響いた。

　国・地域別では、韓国がトップの２３８万３０００人だが、ウォン安の進行で前年を８．４％下回った。金融危機の打撃が大きい米国は５．８％減、英国も７．０％減だった。アジアは比較的堅調で、香港が２７．３％増、タイが１４．６％増。

　一方、日本人の海外旅行者数は前年比７．６％減の１５９８万７０００人と、２年連続で減少した。航空機の燃油特別付加運賃（サーチャージ）の値上げなどが影響した。【位川一郎】

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