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2009年01月27日(火) 18時41分

「唯一の後悔は本の出版」=調書漏えいで鑑定医の被告・奈良地裁時事通信

 奈良県の医師宅放火殺人で少年院送致された医師の長男(18)らの供述調書をジャーナリストに見せたとして、長男の鑑定医で、秘密漏示罪に問われた崎浜盛三被告(51)の公判が27日、奈良地裁(石川恭司裁判長)で開かれ、同被告は被告人質問で「本が出たことが唯一の後悔だ」と述べた。
 崎浜被告は、ジャーナリストの草薙厚子さんに調書を見せた理由を「少年が殺人者ではないことを広く知ってもらいたかった」とした上で、「わたしの信念もあり、今も後悔していない」と陳述。裁判官から一切後悔がないかを問われると、少年らの調書を引用した草薙さんの著書に触れ、「ああいう本が出てしまったことが後悔といえば後悔」と答えた。
 違法性の認識については「法律とは、良心に従った行為は問題とならないものだと思っていた」と説明。草薙さんに調書のコピーを禁じた理由を「一人歩きする危険があるため」と述べ、事前に調書の撮影可否を聞かれれば許可しなかったとした。 

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