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2009年01月26日(月) 21時02分

不起訴不当議決から2日後に起訴 「家賃着服」夫婦に産経新聞

 大阪市内のマンションの家賃など約176万円を着服したとして、業務上横領容疑で書類送検され、不起訴処分(起訴猶予)となった元マンション管理人夫妻について、大阪地検が検察審査会の不起訴不当の議決からわずか2日後の今月23日に同罪で起訴していたことが26日、分かった。公訴時効が26日に迫っており、地検は「早めに決断する必要があった」としている。

 起訴されたのは、白瀧武志(66)=大阪府八尾市=と妻の順子(57)の両被告。2人は、大阪市天王寺区のマンションの管理人だった平成14年1〜3月、集金した家賃など約176万円を着服したとして昨年12月22日、書類送検されたが、地検は同26日に「私的流用を認定できない」として起訴猶予とした。

 しかし、被害者側から今月15日に申し立てを受けた大阪第1検察審査会が順子被告の銀行口座から消費者金融への出金を確認し、捜査が不十分として21日に不起訴不当を議決。地検は再捜査の結果、私的流用の裏付けがとれたとして時効3日前の起訴に踏み切った。

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