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2009年01月26日(月) 12時28分

都が発がん性物質「115倍」公表せず…築地市場の移転予定地読売新聞

 東京都築地市場の移転予定地となっている江東区豊洲地区の土壌汚染問題を巡り、都が昨年9月、発がん性物質の「ベンゾピレン」について、以前に発表した調査結果の115倍の濃度で検出されたという報告を調査会社から受けていながら、この数字を公表していなかったことが分かった。

 都は「土壌汚染対策法に基づく調査対象ではなく、すでに決めた汚染対策で安全性も確保できるため、すぐに発表しなかった」としているが、情報開示の姿勢に批判が出そうだ。

 都は、土壌汚染対策の立案を委嘱した「専門家会議」に対し、2007年11月、土壌1キロ・グラムあたり最大5・1ミリ・グラムのベンゾピレンが検出されたと報告、公表した。高濃度の有害化学物質「ベンゼン」などが検出されたため、都は08年2月から、土壌汚染対策法に基づく有害物質を中心に改めて調査を開始し、同年5月、約4万3000倍のベンゼンなどが見つかったと発表した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090126-00000030-yom-soci