国特別天然記念物のタンチョウが井原市神代町・木之子町境の小田川でたたずむ姿を25日朝、矢掛町宇内の写真家毛利寿行さん(64)が撮影した。
雄の1羽が24日夕から25日朝まで、さみしそうに「ファー」「ファー」と甲高い声で泣いていた。同市神代町、飲食店経営前田博人さん(63)は「タンチョウと聞いてびっくり。生まれて初めて見た。きれいだった」と喜んだ。
岡山県自然保護センター(和気町)が総社市内の高梁川中州に放した6羽のうちの1羽。2000年から実施している野外行動調査の一環で、いつもは雄、雌のつがいで行動するのをあえて引き離すと、どのように行動するか、発信器をつけて調べていた。この雄はその後、中州に戻ったという。
【写真説明】井原市神代町・木之子町境の小田川を歩くタンチョウ=25日(毛利寿行さん提供)