2009年01月26日(月) 01時11分
<山形知事選>「自民敗北」衆院選へまた打撃(毎日新聞)
25日の山形県知事選は民主党など野党が支援した吉村美栄子氏が接戦を制した。野党が「次期衆院選に弾みがついた」と自信を深める一方、自民党は「国政には影響しない」と平静を装う。ただ、保守地盤の強い山形での事実上の「敗北」は麻生政権への逆風の強さを示しており、毎日新聞調査で内閣支持率がさらに低下したのに加え、自民党は二重の打撃を受けた。【上野央絵、中田卓二】
自民党分裂となった前回知事選のしこりを考慮し、自民党本部は斎藤弘氏を推薦しなかった。幹部で応援に入ったのは24日の石原伸晃幹事長代理だけ。23日に小沢一郎代表が山形市入りした民主党に対し、後手に回った印象は否めなかった。
山形県選出の岸宏一参院議員が吉村氏を支援したこともあり、自民党幹部は「全く地元事情による結果」と指摘。党選対幹部も「現職が1期で落選するのは、本人の資質に難があった」と語るなど、「過小評価」に躍起になっている。
しかし、これらは野党を勢いづかせないための詭弁(きべん)にすぎない。実際には、古賀誠選対委員長は20日の党役員連絡会で「岐阜、山形両県知事選の対応をしっかりしていきたい」と表明していた。敗北を受け、細田博之幹事長は当面の国政への影響は否定しながらも、「しっかりと敗因を分析していく必要がある」と衆院選に向けた危機感を示した。
一方、民主党は「追い風が吹いた」と歓迎し、鳩山由紀夫幹事長は25日、毎日新聞などに「政権をチェンジさせたいという思いが表れた」と述べた。
小沢氏が乗り込むなど民主党が終盤にテコ入れしたのは、情勢調査などから「勝てる」と判断したためとみられる。23日に吉村氏の選挙事務所で小沢氏は「予定はなかったが、『あと一息で山形を変えることができる』『非常に盛り上がっている』と聞いたので激励に来た」と語った。
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