任期満了に伴う山形県知事選は二十五日投票、即日開票の結果、民主党などが支援する無所属新人で行政書士の
民主党は選挙戦後半で手応えをつかみ、斎藤氏を「自民党の言いなり」と批判。政党色を前面に出して反自民票の取り込みを図り、組織力に勝る斎藤氏を逆転した。次期衆院選をにらんだ前哨戦の様相も呈し、民主党が支援候補の勝利により勢いづくのは確実だ。
吉村氏は千葉、北海道、滋賀に続き四人目の現職女性知事となる。一期四年を務めた現職が再選できずに敗れるのは二〇〇四年の栃木県知事選以来で極めて異例。
投票率は65・51%で、前回を6・19ポイント上回った。
吉村氏は財政再建を進めた斎藤氏に対し「経済効率性だけを優先した冷たい県政」と批判。連合山形を軸に、民主、共産、社民各党の県組織や斎藤氏に批判的な自民党参院議員らが応援した。知事退職金や副知事二人制の廃止なども打ち出し、支持を広げた。
斎藤氏は県の財政健全化など実績をアピール。自民党の地元選出三衆院議員や県議らがフル回転し、公明党の協力も取り付けたが、保守が分裂した前回〇五年知事選のしこりも響き、まとめきれなかった。
【写真説明】山形県知事選で当選を確実にし万歳する新人の吉村美栄子氏(中央)ら=25日午後10時42分、山形市