【解説】二十五日の山形県知事選で民主党などが支援した新人の
両氏とも政党の推薦は受けておらず、保守分裂となった二〇〇五年前回知事選のしこりも影響した側面はあるが、選挙結果は自民党に対する国民の視線が依然として厳しいことを実証。今年初めての事実上の「与野党対決」選挙で敗北したことにより、支持率低迷が続く麻生政権にとっても痛手となった。
民主党などがバックアップした吉村氏は「県知事は自民党のものではない」と政権批判を強めて攻勢。選挙戦後半には民主党の小沢一郎代表や衆参国会議員も応援に入って政党色を前面に出し、国政レベルの対決構図に持ち込んで無党派層の取り込みにも成功した。
現職の
吉村氏は、東北初の女性知事となるが、定数四四の山形県議会で最大会派の自民党との対決も予想され、難しいかじ取りを迫られそうだ。