2009年01月26日(月) 19時16分
特養退所者の“行き先”、「死亡」が最多(医療介護CBニュース)
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の退所者の“行き先”として最も多いのは「死亡」-。こんな実態が厚生労働省の「2007年介護サービス施設・事業所調査」で明らかになった。また、介護施設の入所者の要介護度が重くなっていることも分かった。
【「平均要介護度の推移」詳細】
調査は、全国の介護サービス事業所や介護施設などを対象に昨年10月に実施。介護老人福祉施設は対象の5892施設すべてから、介護老人保健施設は3436施設中1施設を除き、介護療養型医療施設は2694施設中2608施設から回答を得た。
それによると、低価格で入所できる介護老人福祉施設を退所した人の“行き先”として最も多かったのは「死亡」で63.0%。次いで「医療機関」(31.5%)、「介護老人福祉施設」(2.5%)と続き、「家庭」に戻ることができたのはわずか1.6%だった。
また、医療法人などが運営する介護老人保健施設では、「医療機関」(45.3%)と「家庭」(31.0%)が多く、「死亡」は3.8%と少なかった。
医療機関の療養型ベッドのうち、介護保険を利用する介護療養型医療施設で多かったのは、「死亡」(32.6%)と「医療機関」(同)で、これに「家庭」(14.0%)、「介護老人保健施設」(10.8%)などが続いた。
一方、介護施設の入所者の要介護度が重くなっている傾向も明らかになった。介護老人福祉施設では、「要介護4」の入所者が32.4%で、「要介護5」が32.3%。入所者の要介護度(1-5)の合計を入所者数で割った「平均要介護度」は、前年の3.75から3.80に増えた。
介護老人保健施設では、「要介護3」(27.7%)が最も多く、次いで「要介護4」(27.0%)、「要介護2」(18.4%)などの順。「平均要介護度」は、前年の3.18から3.25に増加している。
介護療養型医療施設では、「要介護5」が54.7%と最も多く、次いで「要介護4」(27.2%)、「要介護3」(12.0%)などの順だった。「平均要介護度」は、前年の4.25から4.30に増加した。
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