麻生太郎首相(68)のナイトライフが「チェンジ」した。都内の私邸から永田町の首相公邸に引っ越して26日で丸1週間。首相就任以来、連日連夜のバー通いが何かと揶揄(やゆ)されてきたが、引っ越ししてからは一度も足を運んでいない。「公邸内で息抜きができており満足している」(首相周辺)様子だと言うのだが…。
麻生首相がバー通いを封印した。首相は19日に渋谷・神山町の私邸から永田町の公邸へ千賀子夫人、東大3年生の長女とともに引っ越し。普段は同じ敷地内にある官邸へ徒歩で通勤している。この「職住」接近で麻生さんのナイトライフが一変した。
新聞各紙が伝える「首相動静」には、公邸引っ越し後の首相が大好きだったホテルのバーに行った形跡はない。最後に行ったのは、引っ越し3日前の16日。東京・内幸町の帝国ホテル内にある会員制バー「ゴールデンライオン」だ。
19日以後、党幹部など関係者と3度外食をしているが、会食を終えると寄り道はせずまっすぐ帰宅。以前は「午前様」も珍しくなかった帰宅時間も大幅に繰り上がり、午後10時前までには必ず公邸に帰っている。
「ホテルのバーは安全で、安いという意識がある」と野党やメディアからの批判に反論していた麻生首相。この言い分には一理あるのだが、その頻繁に過ぎる来店回数が、目を引いてしまった。ホテルのバーに限ると、昨年9月の首相就任以降、10月は11回、11月は10回、12月には10回と3日に1回のペース。特に12月は「ゴールデンライオン」に7回足を運び、大のごひいきにしている。
この変わりざまを側近中の側近で、バー同席率NO1とも言われる松本純官房副長官は「別に批判を意識したわけではないです。公邸に引っ越したということもあるが、来年度予算案の国会通過という大仕事を控え、公邸で打ち合わせする回数が増えた結果、外出も減っただけ」と説明した。
バーで好きなお酒を楽しみ葉巻をくゆらすひとときは、首相にとって一日のクールダウンの時間だったという。「政権発足後しばらくは何かと慌ただしく、打ち合わせがてら夜な夜なバーへ…という流れだった」と松本氏。「実は公邸でもブランデーや葉巻を楽しんでいる」と明かし、首相のスタイルが「ぶれていない」ことを強調した。
それでも粋な遊び好きで通った麻生首相。どこまでバー通いを我慢できるのか。松本氏は「首相も『チェンジ』したということでは」と話している。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090126-OHT1T00052.htm