将棋の矢内理絵子女流名人(女王、29)に、清水市代女流王将(40)が挑戦する「アルゼ杯第35期女流名人位戦」5番勝負第1局は25日、富山・黒部市の宇奈月国際会館「セレネ」で行われる。今期、自身初の2冠に輝いた矢内は4連覇を、一方の清水は前人未到の通算10期目達成を狙う。「スポーツ報知」発刊60周年にふさわしい熱い女の戦いが、いよいよ始まる。
—4連覇のかかる女流名人位戦です。
「女流名人位戦というものが、だいぶ自分のリズムの中に組み込まれてきました。2009年になって最初の大きな勝負なので、全力で戦いたいと思います」
—相手は、3年前に女流名人位を奪取した清水女流王将ですが。
「清水さんは、最後の最後まで勝負し続ける粘り強さがある人。戦形うんぬんというより、気持ちのぶつかり合いになるのではないか、と思います」
—今期はマイナビ女子オープンで勝ち、女王の称号も獲得して2冠に。
「女王、女流名人と初めて2冠になれてとても充実した1年なんですが、5番勝負を迎えるにあたって負け越している。そういう意味では、不本意ですね」
—これまで女流棋戦9勝10敗。
「2冠を達成して、自分自身の中でちょっと満足したというか、ほっとした部分があったと思います。5番勝負で調子を取り戻したいし、危機感を持って臨みたいです」
—勝負に向けてゲンかつぎは?
「今は、まったくしないんです。ゲンかつぎじゃないですが、今年、家の近所でしたが、生まれて初めて初日の出を見に行きました。すごい、まぶしかった。見ていて太陽に頑張れ! と言われたような気持ち。良い1年になりそうって気合が入りましたよ」
—初日の出の御利益が5番勝負にありそう?
「とにかくあきらめないように、根負けしないように、気持ちを強く持って全力でぶつかっていきたいです。長い熱い勝負になりそうですね」
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090125-OHT1T00041.htm