将棋の矢内理絵子女流名人(女王、29)に、清水市代女流王将(40)が挑戦する「アルゼ杯第35期女流名人位戦」5番勝負第1局は25日、富山・黒部市の宇奈月国際会館「セレネ」で行われる。
—3年ぶりの登場で矢内さんとの勝負です。
「挑戦者になれて、うれしいです。矢内さんは今、盤上でもそれ以外でも女流名人として、とても充実していると思います。ふだんは、とてもおちゃめでかわいい後輩なのですけどね。盤を挟むと良いことないです」
—今期これまでを振り返ってみると?
「ひとくちでは言えないですね。ただ自分の中では、チャレンジしてきた1年です。(16歳の里見に敗れた)倉敷藤花など結果が出せなかった部分もあるけど、負けて気付くこともありました。反省点が見えてきたので、女流名人位戦に生かせたらと思っています」
—16歳でデビューして以来、常にトップの座にいる秘けつはチャレンジ精神?
「いつも強くなりたい、強くなれると思っている気持ちは、ずっと変わらないですね。あきらめないことが大切。これでいいかと思うと終わってしまう。著名人にしてもお友達にしても同じ“アラフォー”世代の頑張りは、励みになります」
—40代の5番勝負は、どんな戦いに?
「この年になると、3年前の名人位戦のことも、過去のことはなかなか思い出せない(笑い)。それは前に向かっているからで、目の前のこと、ひとつひとつに精いっぱいだからなんですよね。とにかく楽しみでいます」
—奪取すれば前人未到の通算10期目です。
「数字を意識しても、目標としても、現実的になかなかそうはならないものなんですよね。とにかく体調面に気を付けて、万全に。特別なことではなく、ふだん通りの自分の将棋を指せたらいいなと思います」
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