将棋の矢内理絵子女流名人(女王、29)に、清水市代女流王将(40)が挑戦する「アルゼ杯第35期女流名人位戦」5番勝負第1局は25日、富山・黒部市の宇奈月国際会館「セレネ」で行われる。
矢内女流名人と清水女流王将は24日、決戦の地・富山・黒部市入りした。当初は空路で移動する予定だったが、羽田空港でチェックインする直前に、富山空港が大雪のため欠航になるハプニングに見舞われた。急きょ、陸路を選択し、東京から上越新幹線、越後湯沢から特急「はくたか」を乗り継いで魚津に。そこからマイクロバスに乗り、計5時間半かけて無事、到着。
経験豊富な両者にとって移動トラブルは初めてではない。清水に矢内が挑戦した2004年に佐賀・鳥栖市で開催された第15期女流王位戦第3局の帰路が台風で阻まれた。矢内は「行き(往路)の欠航は初めてだったけど、時間通りにたどりつけたので全然、大丈夫です」と笑い飛ばし、清水は「飛行機では見られない、素晴らしい雪景色を見ることができたので、うれしいくらいです」と余裕のコメント。
移動中にマスクを着用していた清水だが「予防です。体調は問題ありません。私は雪女ですから」と言えば、「私は(体温が)熱すぎるくらいで、寒さには強いんです」と矢内。好対照な両者の熱さと冷静さに注目だ。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090125-OHT1T00036.htm