記事登録
2009年01月25日(日) 06時01分

愛犬と見つめ合うと「絆ホルモン」ぐんぐん上昇!!スポーツ報知

 愛犬と見つめ合うと、相手への信頼感やきずなを強める働きのあるホルモンが飼い主の体内で増加することを、麻布大と自治医大の研究グループが24日までに確認した。

 このホルモンは「オキシトシン」と呼ばれ、哺乳類の母子関係や夫婦のきずな形成に関係しているとされるが、異種間での作用が確かめられたのは初めてという。「見つめる」ことがオキシトシン増加を招くことについて永沢美保・麻布大助教は「『目は口ほどに物を言う』と言われるが、人間と犬の間でも視線が重要なのだろう」と話している。

 研究は55組の飼い犬と飼い主で実験。室内で1組ずつ30分間触れ合ってもらい、飼い主の尿に含まれるオキシトシンの濃度を実験の前後で比較した。すると事前のアンケートで犬との関係が「良好」と判断された飼い主13人では実験後に濃度が大きく上昇。「普通」の42人は変化が無かった。

 良好群の実験を撮影した映像を分析すると、犬が「遊ぼうよ」と飼い主を見つめたのをきっかけに交流した回数が多いほど、実験後の濃度が高くなっていた。

 一方、犬に顔を見せないよう飼い主が壁を向いたまま触れ合う実験では、55組すべてで濃度変化は表れなかった。

 ◆オキシトシン ホルモンの一種。人間では脳の視床下部などで作られ、母乳を分泌させたり、出産時に子宮を収縮させたりする働きがある。分泌や作用を妨げられたマウスは、授乳や子育てができなくなることが確かめられている。人間でも、投資ゲーム参加者の鼻に噴霧したところ、相手を信頼して、より高額な投資をするようになったとの研究結果が報告されている。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090125-OHT1T00081.htm