政府は二十五日、通学せず仕事にも就いていないニートや引きこもりの若者の自立支援強化を柱とする「青少年総合対策推進法案」(仮称)を今国会に提出する方針を固めた。
継続的に進学、就労指導を行うことができるよう地方自治体に対し、教育委員会や児童相談所、ハローワークなどによる地域協議会設置を求めるほか、特定非営利活動法人(NPO法人)をはじめとする民間団体の参加も働き掛ける。
地域によっては既に同様の枠組みがあり、成果を上げているが、こうした取り組みに法的根拠を与え、態勢を全国規模に広げる狙い。民間も参加することになるため、地域協議会に関する規定には個人情報保護のため情報漏えい禁止も盛り込む方向だ。
法案ではこのほか、若者の抱えるさまざまな問題に対応できる包括的な相談窓口の設置や支援計画の作成も自治体に促す。
麻生太郎首相が昨年九月の所信表明演説で「困っている若者に自立を促し、手を差し伸べる」と新法制定検討を表明していた。