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2009年01月25日(日) 21時34分

被爆者が国際委会合に参加 核廃絶にNGO連絡会発足中国新聞

 日豪両政府が主導する「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」への働き掛けを強化するため、核廃絶に取り組む非政府組織(NGO)が連携した「日本NGO・市民連絡会」の設立集会が二十五日、東京都内で開かれた。二月にワシントンで開催される国際委会合に、広島、長崎で被爆した三人が出席し、意見陳述することが報告された。

 参加したのは日本原水爆被害者団体協議会(被団協)など八団体。今後、多くの団体、個人に参加を求める。

 会合に出席する被爆者は、広島で被爆した被団協事務局次長の岩佐幹三いわさ・みきそうさん、カナダ在住のサーロー節子せつこさん、長崎で被爆した「愛知県原水爆被災者の会」副理事長の道上昭雄みちがみ・しょうおさんの三人。連絡会は、渡航費についてカンパを呼び掛ける。

 また当面の活動として、国際委あての提言書を作成するほか、広島、長崎で国際委会合を開くよう求めていく。

 共同代表を務める被団協の田中熙巳たなか・てるみ事務局長は記者会見で「非人道的な核兵器を廃絶するという強い願いを実現させるため、被爆者の声を国際委に届けたい」と訴えた。

 国際委は川口順子かわぐち・よりこ元外相と元オーストラリア外相が共同議長を務め、「核兵器のない世界」の実現に向け、NGOの意見も聞いて各国政府への提言をまとめる予定。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200901250256.html