2009年01月25日(日) 02時35分
<ゲリラ豪雨>高性能の新レーダー、大都市圏に設置 国交省(毎日新聞)
国土交通省は「ゲリラ豪雨」対策として09年度、従来より最大16倍の精度で雨量を観測できる気象レーダー「10バンドレーダー」を東京や名古屋、大阪の3大都市圏などに配備する。昨年、神戸市の都賀川や東京都豊島区のマンホールなどで、急な増水による水害や水難事故が相次いだため。約10基を設置し、10年夏からの稼働を目指す。
同レーダーは、3大都市圏と、昨年7月に豪雨で浅野川がはんらんした金沢市周辺に設置し、整備費は約30億円。半径約60キロの範囲でカバーする。雨粒などに反射して返ってくる電波から、雨の降っている地域や強さを250〜500メートル四方ごとに把握し、局地的な大雨や集中豪雨を詳細に監視する。現在、国交省が全国に設置している26基のレーダーでは1キロ四方ごとしかとらえられなかったが、細かく地域をとらえられることになり、精度が4〜16倍に向上するという。
また、観測データの更新も、これまでの5分間隔から1分間隔に短縮し、インターネットや携帯電話のサイトで公開する。地図上に雨量が色分けして表示され、どの地域が大雨になっているか一目で分かる。
国土交通省河川計画課の笠井雅広課長補佐は「河川や下水道工事現場にいる作業員、釣りや水遊びをしている人たちは、携帯などの情報を基に迅速に避難してほしい。自治体にも、避難呼びかけなど防災に役立ててもらう」と話している。
一方、気象庁も全国20カ所の気象レーダーの観測間隔をこれまでの10分から5分に短縮し、積乱雲の発生をとらえやすいドップラーレーダーを11基から16基に増やすことにしている。【樋岡徹也】
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