政府は消費者行政一元化のため2009年度中の設置を目指す消費者庁について、立ち入り調査や行政指導の実務に詳しい警察、公正取引委員会のOBや、民間企業経験者を非常勤職員として50人程度採用する方針を24日、固めた。
経験者が即戦力として約200人の正規職員をサポートし、業者の不正や商品事故に迅速、強力に対応するのが狙い。非常勤とすることで人件費を抑制、役所新設に伴う「焼け太り」批判をかわす思惑もある。
民間出身者のうち、食品、電器関連の専門技術に詳しい人には、製品事故の際の原因解明に従事させる。企業の苦情窓口の経験者には、相談員として消費者からの通報に対応してもらう。
立ち入り調査に関しては、関係法令を所管する官庁の出先機関に消費者庁が委任するのが原則。このため、警察、公取委、国税庁などの官庁OBが担当する立ち入り調査は、既存の法令で規制できないこんにゃくゼリーによる窒息事故などの事案となる方向だ。
消費者庁設置関連法案は、今国会後半に審議が行われる見込みだが、衆院解散含みの展開が予想されるため、成立の見通しは立っていない。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090124-OHT1T00251.htm