フランスのサルコジ大統領は23日、18歳を迎えた国民全員に日刊紙を1年間、無料配達する方針を明らかにした。広告収入の減少などで経営状態が悪化した活字メディアの支援策の一環。発行費は新聞社が、配達費は政府がそれぞれ負担する。欧州メディアが24日報じた。
サルコジ大統領は「新聞購読の習慣は若いうちに身に付ける必要がある」と語った。フランスでは18歳で選挙権が与えられ、成人とみなされる。
フランスは英国やドイツに比べて新聞の販売網が未整備で、発行部数も少ないとされる。世界的な景気後退の中、フランスの新聞業界の経営は特に厳しい境遇にある。
政府の支援策は無料配達のほか業界への税優遇などを盛り込み、今後3年間にわたり計6億ユーロ(約690億円)を投じる方針。(共同)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090124-OHT1T00213.htm