2009年01月24日(土) 17時12分
「レキジョ」急増中!武将のドラマ性にハマる女心(読売新聞)
「レキジョ(歴史好き女子)」「戦国乙女」と呼ばれる戦国武将ファンの女性が急増しているという。いかつい印象のはずの侍が今なぜ女心をひきつけるのか。
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「これ、かっこいいよね」。東京・神田小川町の「歴史時代書房 時代屋」。戦国時代のグッズや漫画本が所狭しと並ぶフロアで、女性たちが商品のタオルに印刷された真田家の家紋、六連銭に歓声を上げていた。
店は毎週末、若い女性客らであふれる。店内の茶屋で武将談議に花を咲かせるグループも多い。
伊達政宗に関する小説を選んでいた世田谷区の会社員長谷川奈緒さん(27)は「天下統一を夢見て生き抜く姿が大好き」。店には歴史好きアイドル「歴ドル」として活動中の美甘子(みかこ)さん(24)の姿も。「それぞれの武将にドラマがあり、その知識を深めていく過程が楽しい」と話した。
同店の広報・企画担当の宮本みゆきさんによると、2006年2月の開店当初、客のほとんどが中高年男性だったが、07年ごろから若い女性客が増え、今は4割を占めるという。新宿区にも昨年11月、戦国武将をモチーフにしたTシャツやシルバーアクセサリーなどを販売する店「もののふ 天守」がオープン。主宰の田中秀樹さん(37)によれば客の6割が女性という。
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「レキジョ」急増の背景には、ゲームソフトの存在がある。宮本さんは「武将がイケメンのキャラクターとして登場する『戦国BASARA』『戦国無双』などのゲームで、はまる例が多い」と説明する。
「戦国BASARA」は、武将らの中から主人公を選び、相手を倒していくアクションゲームソフト。シリーズは計約120万本を売り上げた。販売元のカプコンによると、ほかのソフトと比べ、関連イベントに集まる女性が多いという。4月にアニメ化され、テレビ放映されることになった。
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ブームに目を付けた自治体もある。
伊達政宗の忠臣で、やはりゲームで人気が出た片倉小十郎の地元、宮城県白石(しろいし)市。昨年1月に市職員16人が「小十郎プロジェクトチーム」を結成。ホームページ作成やグッズのデザインを手がけ、JR白石駅前に小十郎のTシャツやタオルなどを扱う「小十郎プラザ」を開設した。10月に開催した「鬼小十郎まつり」には、若い女性を中心に約3000人を集客。市企画情報課の橋谷田孝治係長は「これという特色がなかった白石市だったが、『小十郎のまち』として全国に売り込む」と張り切る。
NHKの大河ドラマ「天地人」も戦国武将の直江兼続が主人公で、ブームは当分続く勢いだ。
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ただ、これを「歴史ブームというより、キャラクターブーム」と指摘するのは、流行に詳しい東京富士大経営学部の岡本慶一教授(マーケティング論)。
「今の日本の男性には少ない、戦国武将の男っぽさや野心に魅せられるのでは。かつての韓流ブームに似ている」と分析。「今後は、キャラクターに興味を持ったことを機に、若者も本格的に歴史を学んでくれれば」と話す。
記者も昔、戦国時代のテレビゲームに熱中した。でも、戦国時代について身を入れて学んだ記憶はほとんどない。この際、勉強し直そうか。(松原靖郎)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090124-00000040-yom-soci