損害保険2位の三井住友海上グループホールディングス、4位のあいおい損害保険、6位のニッセイ同和損害保険の3社は23日、2010年4月の経営統合を目指すことで基本合意した、と正式発表した。売上高にあたる正味収入保険料は単純合算で約2兆7000億円と東京海上ホールディングスを抜き、国内最大となる。世界の損保でも5位。
少子高齢化で国内市場が縮小していることを受け、コスト削減や海外事業の拡大を狙う。大手6社体制だった業界地図が塗り替わることになり、生命保険業界を巻き込んだ、さらなる再編の引き金となる可能性が高い。
三井住友海上の江頭敏明社長は東京都内で記者会見し「金融危機で経済環境が厳しくなっており、会社を変える絶好のチャンスだと3社で危機感を共有した」と統合の理由を説明した。統合により、システム関連の約200億円など数百億円規模のコスト削減が見込まれるとしている。
計画では10年4月にあいおい、ニッセイ同和が株式交換で三井住友海上の持ち株会社の傘下に入る。同時にあいおいとニッセイ同和が合併し、新しい持ち株会社の下に二つの損保会社が並立することになる。
将来的には、傘下の2損保が合併することも視野に入れている。生保子会社や関連事業も統合する見通し。
各社は臨時株主総会を来年初めに開き、統合の承認を得る。持ち株会社の株式保有比率はトヨタ自動車が約6%で筆頭株主に、日本生命保険が約5%で二位の株主になる見込みだ。
新社名は「三井住友」ブランドを使わない方針で、首脳人事などと合わせて臨時総会と同時期に決める。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090123-OHT1T00236.htm