米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は22日、買収した米証券大手メリルリンチのセイン元最高経営責任者(CEO)が退任した、と発表した。投資銀行事業などを統括する責任者だったが、事実上の解任とみられる。
バンカメは2008年10—12月期決算で、17億8900万ドル(約1600億円)の純損失となり、赤字に転落。メリル関連の事業の損失が約153億ドルと予想以上に拡大したためで、セイン氏への批判が出ていた。
同氏は米金融大手ゴールドマン・サックスの社長兼最高執行責任者(COO)やニューヨーク証券取引所の運営会社CEOを務めた後、07年11月にサブプライム住宅ローン問題関連の損失に苦しむメリルのCEOに就任。08年9月にバンカメへのメリル売却で合意した。
米メディアは「バンカメの将来のCEO候補」などと評していたが、セイン氏の報告以上にメリルの損失が膨らみ、信頼を失ったという。(共同)
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