2009年01月23日(金) 01時01分
塩谷文科相、疑惑企業の配当報告せず 不祥事拡大避ける?(産経新聞)
塩谷立文部科学相が、国土交通省の公用車の運転・管理業務をめぐる談合疑惑で昨年7月に公正取引委員会の立ち入り検査を受けた「日本道路興運」(東京)から得ていた平成16、17年の株式配当所得計80万円を所得等報告書に記載していないことが22日、分かった。
塩谷氏の事務所では、同社から秘書給与の肩代わりを受けていたことが16年に明らかになっており、議員らからは「不祥事の拡大を避けるための不記載ではないか」との声も上がっている。塩谷氏と同社の不透明な関係が改めて浮かび上がった形だ。
閣僚の資産公開によると、塩谷氏は日本道路興運株4000株を保有。同社は16年から18年まで、1株当たり100円を配当しており、毎年40万円の配当所得があったことになる。
21日の参院予算委員会で大久保勉参院議員(民主)の質問に対し、塩谷氏は「(同社株式は)元年に亡くなった父(塩谷一夫元衆院議員)から相続した」などと答弁し、配当を受けていたことが判明。しかし、塩谷氏の所得等報告書では、16、17年は配当所得が空欄で、配当所得計80万円が不記載だった。
一方、塩谷氏の事務所は15年までの4年間、同社から秘書給与計900万円の肩代わりを受けながら政治資金収支報告書に記載していなかったことが16年に明らかになり、批判を受け訂正している。
大久保議員は「問題企業からの利益提供を隠したかったのではないか。国交省を舞台にした談合疑惑の利益が流れ込んでおり政官業の癒着の典型だ」と批判。予算委員会では、同社が昨年までの5年間、塩谷氏のパーティー券を毎年20万円分購入していたことも明らかになった。塩谷氏は18年9月から19年9月まで衆院国土交通委員長を務めている。
同事務所は「当時の担当者に確認した上、適切に対応する」とコメントしている。
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