「ロコ・ロンドン保証金」商取引を巡る詐欺事件で、組織犯罪処罰法違反の罪に問われた貴金属取引仲介会社「あさひアセットマネジメント」の元社長宮内一仁(37)、元総務課長宮本俊彦(37)、元営業次長徳永震太郎(32)の3被告の初公判が21日、千葉地裁(小坂敏幸裁判長)であり、3被告はいずれも起訴事実を認めた。
検察側は冒頭陳述で、宮内被告は業務全般を統括・指示し、宮本被告は顧客らの出入金を管理。徳永被告は「ディーラー」と呼ばれる継続取引勧誘を担当し、顧客に損失が出れば追加保証金を請求する「客殺し」などを繰り返したと主張した。
また、検察側は同社元会長の夫一相被告(45)(組織犯罪処罰法違反の罪で起訴)の下、3被告以外の共犯5人についても、「営業次長」「副長」などと役割分担するなどし、悪質な組織犯罪性があるとした。
顧客を勧誘する際の巧みな手口については、電話勧誘での感触に応じてランク分けされた「見込み客リスト」に基づき、営業担当者が、別会社のアンケート調査員を装って自社を優良企業とPRしたり、契約後もクーリングオフの対象期間中に解約されないよう、客に有利な約定価格を設定して含み益を持たせたりしていたと指摘している。
今回の被害総額は1都15県で685人、計約40億円に上るとみられている。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20090122-OYT8T00050.htm