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2009年01月21日(水) 02時36分

<オバマ大統領就任演説>全文(4)毎日新聞

 我々の挑戦は新しい。我々が成功するかどうかは、労働と誠実さ、勇気、フェアプレー、忍耐、好奇心などにかかっている。古くから言われていることだが、それは真実でもある。それは歴史を進歩させた静かな力だった。今求められているのは、こうした真理への回帰だ。新時代への責任だ。

 これが我々の自信の源泉だ。神が、未知の運命を自らの手で形作るよう、我々に求めたものだ。

 なぜ男性も女性も子供たちも、どのような人種、宗教の人々も、こうして就任式に集まることができるのか。なぜ約60年前はレストランで差別された人々が、こうして宣誓式に立ち会うことができるのか。これこそが、自由の意味なのだ。

 我々が誰なのか、我々がどれほど旅してきたか。今日という日を、それを記憶に刻む日にしよう。

 アメリカ建国の年、最も寒かった時、愛国者たちは氷で覆われた川岸で、キャンプファイヤーの火のそばでうずくまった。首都は見捨てられ、敵は進軍し、雪は血で染まった。独立革命が本当に実現するか不確かな時、建国の父たちは、これらの言葉をきちんと読むよう求めたのだ。

 真冬の底にある未来の世界が、何もなくても希望と美徳が生き残るように、共通の脅威に恐れを抱く都市や地方が前に進み、それに巡り合うようにしよう。

 アメリカ。共通の危険に我々が直面し、この困難な冬に、これら永遠の言葉を忘れないでいよう。希望と美徳をもって、氷のような冷たい流れに勇敢に立ち向かおう。そしてどんな嵐が来ようとも耐えよう。

 将来、我々が試された時に旅を終わらせることを拒み、たじろぐことも後戻りすることもしなかったと我々の子孫に言われるようにしよう。我々の地平線を見据えた目と神の恩恵によって、自由の偉大な贈り物を前に進め、それを未来の世代に安全に届けたのだということを。

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