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2009年01月21日(水) 21時59分

<オバマ大統領>イラン外務次官「敵視政策の変更を」毎日新聞

 【ブリュッセル福島良典】イランのサファリ外務次官(欧州担当)は20日、ブリュッセルで毎日新聞と会見し、オバマ米大統領が「変革の約束を果たすよう望む」と述べ、米新政権がブッシュ前政権時代のイラン敵視政策を変更することに期待を表明した。

 サファリ次官は米国がオバマ政権下で「正義と公正さ、透明性」に基づき行動するよう求めた。さらに、イランのアフマディネジャド大統領が昨年11月、オバマ新大統領に当選を祝う書簡を送ったことに触れ、「相手から次のステップを待たなければならない」と対イラン関係で米国の歩み寄りを促した。

 オバマ大統領は選挙運動期間中、イランとの対話の用意を表明しており、イラン側は対話進展に期待を寄せているとみられる。

 オバマ大統領が対テロ戦争の重点をイラクからアフガニスタンに移す姿勢を示していることに関し、サファリ次官は「イランは地域の平和と安定に貢献してきた」と強調。その上で「外国軍の存在は問題を複雑にし、増派は状況を悪くするだけだ」と米軍増派計画をけん制した。

 また核問題については、欧州連合(EU)の対イラン制裁の結果、「イランの主要貿易相手は欧州からアジアに代わり、欧州は市場を失っている」と指摘し、EUに制裁の緩和・解除を促した。さらに、イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ地区攻撃を非難、EUがイスラム原理主義組織ハマスの「テロ組織」指定を解除するよう求めた。

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