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2009年01月21日(水) 08時17分

米国株式が金融危機懸念で急反落、新大統領就任日で最大の下落ロイター

 [ニューヨーク 20日 ロイター] 米国株式市場は急反落。世界的な金融危機への懸念が再燃した。オバマ氏が第44代米大統領に就任したが、就任式当日の下げ幅としては米史上最大となった。
 オバマ大統領の就任演説で、景気対策に関する新しい情報がほとんどなかったことから、新政権による対策の具体的な詳細について高まっていた期待がくじかれた。
 資産管理大手ステート・ストリート<STT.N>は、第4・四半期の決算発表で、投資ポートフォリオに絡む含み損が63億ドルになったことを明らかにするとともに、業績見通しを引き下げた。これを受け、金融セクターをめぐる投資家の懸念が高まった。ステート・ストリートは59%急落。
 クリアブルック・フィナンシャルの最高投資責任者(CIO)、トム・ソワニック氏は「銀行セクターに降りかかった終わりのない悲劇により、株は急落している」と指摘した。
 ダウ工業株30種は332.13(4.01%)安の7949.09ドル。
 ナスダック総合指数は88.47ポイント(5.78%)安の1440.86。
 S&P総合500種は44.90ポイント(5.28%)安の805.22。
 英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)<RBS.L>が19日、2008年通期決算について、英国企業として過去最大の損失を計上する可能性があるとの見通しを示したことも、金融セクターをめぐる地合いの悪化につながった。
 フィラデルフィアKBW銀行株指数は20%近く急落し、1995年以来の低水準をつけた。S&P金融株指数は約17%下落し、14年ぶりの低水準を記録した。
 米コンピューターサービス大手、IBM<IBM.N>などの決算発表を控え、ハイテク株も下落。IBMは、決算がさえない内容になると予想されていたことから3.5%急落した。
 ただ、通常取引終了後に発表した決算が、市場予想を上回ったことから、時間外取引では5%近く上伸した。
 通常取引で、アップル<AAPL.O>は5%安、マイクロソフト<MSFT.O>は6.2%安となった。両社は今週、決算を発表する予定。
 インテル<INTC.O>は6.4%急落。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090121-00000813-reu-bus_all