横浜市中区の「ホテルニューグランド」は、横浜開港150周年を記念して、昭和初期に同ホテルから国内各地に普及していった伝統のカレーをレトルト商品にして販売している。
同ホテルのカレーは、1927年(昭和2年)の開業直後から、スイス人の初代総料理長、サリー・ワイル氏が、全国に先駆けてメニューに採り入れた。その下で修業を積んだ弟子たちが、国内各地でカレーを普及させたといわれている。
添加物を使わず、チキンブイヨンと野菜のうま味をベースにした、まろやかさと辛さが引き立つ「大人の味」が特徴。客からレトルト商品化を望む声が多かったため、今年の開港150周年に向けて約1年半前から開発を続けてきた。
伝統の手作りの良さを守りながら何度も試食し、改良を重ねた自信作。5代目総料理長の宇佐神茂さん(56)は「レストランで食べるのに近い味わいを引き出せた。150周年を機にホテルの名物料理を全国の人に味わってもらいたい」と売り込んでいる。
レトルトパックは、ビーフとチキンの2種類。1個700円(税別)。当面はホテル本館1階の「ザ・カフェ」での直売とし、百貨店などでの販売も検討している。問い合わせは、同ホテル(045・681・1841)へ。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090116-754442/news/20090120-OYT1T00048.htm