2009年01月19日(月) 00時06分
麻生首相、消費税増税明記に党大会で改めて意欲(産経新聞)
18日に開かれた自民党大会で、麻生太郎首相は「持続可能な社会保障制度に給付に見合った負担が必要だ。経済状況を好転させた後、消費税を含む税制抜本改革を2011(平成23)年度より実施できるよう必要な法制上の措置をあらかじめ講じると閣議決定している」と演説した。平成21年度税制改正関連法案の付則への消費税増税の明記は譲れないとの考えを示したものだ。そのうえで首相は「行政改革で行政をスリム化するのが(消費税増税の)大前提だ」と語った。
消費税をめぐってぶれない姿勢を示した首相だが、付則への明記には中川秀直元幹事長をはじめ反発する声も少なくない。税制改正法案は21年度予算案の関連法案として1月下旬に国会へ提出される見通しだが、付則をめぐる党内調整がうまくいかなければ、法案採決時に大量の造反者が出て政権運営に赤信号がともる可能性もある。
党大会後、首相の消費税発言に対して「曖昧(あいまい)にせずに(消費税を)社会保障財源に回すという方が信頼される」(今村雅弘衆院議員)、「選挙に不利だからと反対する人も多いが、正面から考えた方がプラスだ」(丸山和也参院議員)と評価する声が上がった。
その一方で、中川氏は「国民の声に謙虚に耳を研ぎ澄ますべきだ。自民党税調、与党税調でも23年度からの(消費税増税)実施を決めたわけではない」と反論した。閣僚経験者の一人も「こうした姿勢が反対勢力を勢いづかせないか心配だ」と語った。
また、首相は演説で政治改革の必要性について触れた。衆参両院のねじれ現象で政治の意思決定が遅れているとして「国会の制度、運営のあり方を見直さなければならないのではないか。衆参両院で似通った選挙制度の見直しも必要だ」と述べ、党内で議論を進める考えを示した。(佐々木美恵)
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