東京都町田市の鶴川サナトリウム病院で女性患者三人が死亡したインフルエンザの集団感染で、院内の加湿が不十分だった可能性があることが十八日までに東京都の調査で明らかになった。都は同日、感染した人が十七日より五人増え計百六人になったと発表した。
インフルエンザウイルスは乾燥すると活動しやすくなるため、一般的な対策として湿度を50—60%に保つ必要がある。
都福祉保健局によると、病院から集団感染の恐れについて連絡を受けた町田保健所は七日、十分な加湿など拡大防止を指示したが、病院は十三日「湿度が15%ぐらいにしか上がらない」などと回答した。十四日に都が立ち入り調査した際は、ぬれタオルが病室内にかけられるなどしていた。
一方、東京都の簡易キットによる検査では、全員がA型だったことが十八日までに判明。都は病院に再発防止の徹底を指導するとともに、感染経路の特定を急いでいる。
感染者の内訳は入院患者八十二人、病院職員二十四人。このうち熱があるのは計二十六人。