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2009年01月19日(月) 08時20分

経営厳しい三陸鉄道に応援ソング、青森のグループが発売読売新聞

ジャケットに三陸鉄道のイラストが描かれた応援ソングのCD

 厳しい経営が続く三陸鉄道(岩手県宮古市栄町)を元気づけようと、青森県弘前市を拠点に活動するポップグループ「koyomiBAND」が、三陸鉄道の車窓から一望できる景色や、観光名所などを歌詞にちりばめた応援ソング「Sanriku Railway」を作った。

 三鉄も、この曲のCDを、21日から、宮古、久慈、釜石、盛駅の主要4駅で販売することにしており、今年4月の開業25周年を前に、「テーマソングとして定着させたい」と張り切っている。

 「海のない街に住む僕らは どうしようもなく海をみたくなって 三陸鉄道にゆられてく——」

 ギターやドラムの軽快な音楽に合わせ、ボーカルの中畑美代子さん(53)の優しい歌声が響く。このグループは、中畑さんと地元の音楽仲間の男性3人で構成。中畑さんを中心に、昨年4月から活動。地元では、ラジオ番組に出演するなど、人気が高まりつつある。

 応援歌は、熊坂義裕・宮古市長の妹でもある中畑さんが、昨年6月、三鉄小本駅(岩泉町)で開いたソロライブがきっかけで生まれた。ライブ開催を打診された中畑さんが、感謝の意味を込めて作詞・作曲した。

 三鉄小本駅のライブで、十府ヶ浦海岸(野田村)や龍泉洞(岩泉町)と、三鉄沿線にある観光名所も登場する約6分間の曲を初披露したところ、「透き通った声が魅力的」、「何度も聞きたい」と観客に好評だった。このため、中畑さんはCD化することを決意、弾き語りやカラオケも収録したCD300枚を自主製作した。

 中畑さんは「ローカル線は、地元の人が思うよりチャーミング。この曲を聴いて、三鉄を利用する人が増えてくれれば」と話す。

 一方、三鉄をテーマにしたCDの完成に、三陸鉄道広報担当の木村彩子さんは「歌を聴くだけで励みになる」と喜ぶ。今後、CDを三鉄グッズとして売り出すほか、記念イベントや駅構内などでも流す予定だ。CDは1枚1000円(税込み)。問い合わせは三鉄((電話=0193・62・8900)。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090128-945707/news/20090119-OYT1T00007.htm