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2009年01月18日(日) 06時27分

CP買い取り2兆円規模 日銀、企業の資金繰り支援中国新聞

 日銀は十七日、企業の資金繰り支援策として行うコマーシャルペーパー(CP)の買い取りについて、総額を二兆円規模とする方向で調整に入った。金融市場の緊張が続いていることから、銀行が保有するCPを買い取ることで、企業の資金調達環境の改善を目指す。

 二十一日から二日間の日程で開く金融政策決定会合で決定する。

 日銀は昨年十二月の決定会合で、企業が短期の資金を調達するために発行するCPの買い取りを決定し、具体策を検討してきた。発行企業が倒産すれば損失が生じるため、買い取り対象を格付けの高い企業に限るほか、四月末までの時限的措置とする見通し。

 日銀はまた、社債や、不動産投資信託(REIT)が発行する投資法人債の買い入れの是非についても年度末に向けて検討する。社債はCPに比べ償還までの期間が長く、損失リスクが高いため、日銀内には慎重な意見もある。

 会合では、昨年十月に示した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の中間評価を実施。二〇〇八年度と〇九年度の実質経済成長率の予測を、従来の0・1%と0・6%から、いずれも1%を上回るマイナス成長に下方修正する方向だ。

 海外経済の回復を受け一〇年度は1%台前半(従来予想1・7%)の成長に復帰することを見込むもようだ。

 消費者物価上昇率は、原油価格の下落などを受け〇八年度は1%前後(同1・6%)に下方修正し、〇九年度はマイナス1%前後(同0%)とデフレが懸念される状況になることを示す方向だ。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200901180083.html