東京都町田市真光寺町の鶴川サナトリウム病院(医療法人財団明理会経営、内科と認知症治療主体の精神科など)は十七日、院内でインフルエンザが発生し、入院患者七十五人と職員二十四人の計九十九人に感染、うち患者三人が死亡したと発表した。都は同病院を立ち入り検査し、再発防止の徹底を指導した。
鶴川サナトリウム病院によると、今月三日に二十代の女性職員がインフルエンザに感染。六日以降、十一ある病棟のうち七病棟の入院患者らに広がった。
亡くなった三人はいずれも女性で、七十七歳、八十五歳、百歳。三人は九日に発熱し、タミフルや抗生剤の投与を受けるなどしたが、高齢の二人が十一日に、七十七歳の女性が十六日にそれぞれ死亡した。
十七日現在、感染者のうち、熱があるのは三十二人(患者三十人、職員二人)だが、重篤な人はいないという。
感染した患者七十五人のうち六十六人、職員二十四人のうち二十一人がインフルエンザのワクチンを接種していた。
東京都福祉保健局によると、七日に病院から連絡を受けた町田保健所が拡大防止を指示。二人死亡後の十三日と十四日に立ち入り検査した。感染が多数に上ったことについて、福祉保健局は「対応が適当だったか確認する」としている。
鶴川サナトリウム病院の入院患者は十七日現在四百四十八人(精神科病棟二百六十四人、内科・療養病棟百八十四人)。多くは認知症で平均年齢八十三歳。病院のホームページによると、開設は一九七三年。