2009年01月18日(日) 03時24分
欧米進出企業に緊急融資…1兆円規模(読売新聞)
政府は17日、海外で事業展開する日本企業への緊急融資制度を月内に導入する方針を固めた。
欧米に進出している日本企業の資金繰りを支援するため、2010年3月までの時限措置として数千億円から1兆円の資金枠を設け、国際協力銀行(JBIC)を通じて融資する。
米欧、豪州の先進22か国に進出している日本企業のうち、自動車、電機、鉄鋼、化学関連の事業などが対象になる見通しだ。国の財政投融資を財源に、日本企業の本社や海外現地法人への融資、債務保証を実行する。
米国発の金融危機の影響により社債の発行市場で買い手が付かず、銀行も貸し渋りに走る傾向が世界的に続いており、海外に進出した日本企業が資金調達に苦しんでいる。メーカーの減産や事業撤退に必要なリストラ費用の工面さえできないことがあるという。
このためJBICには、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車といった大手自動車メーカーを含め、融資の希望が多数寄せられている。その規模は「自動車だけで数兆円」(政府筋)に上る。
JBICは、「民業圧迫」との批判があった企業向け融資について、2008年10月の統廃合を機に途上国での事業に限定した。金融危機の深刻化を受け、早くも方針転換する。〈関連記事7面〉
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