17日の大学入試センター試験では、英語のリスニング(聞き取り)テストで音声が途切れるなどのトラブルが相次いだ。
大学入試センターの発表(午後10時現在)によると、全国738会場中181会場で、253人がICプレーヤーの不具合などを訴えた。辞退者を除く249人がこの日のうちに再テストを受けた。
リスニングテストは2006年の開始以来、4年連続でトラブルに見舞われた。
北海道では、北海道大など13会場で21人が再テストを受けた。現役の女子生徒(18)は、2問目の後に音声が途絶え、ICプレーヤーが動かなくなった。再テストの受験後は「困りました」と言葉少なだった。
兵庫県では、6会場で計9人がICプレーヤーの不具合などを申し出た。兵庫教育大で再テストを受けた現役の男子生徒(18)は「始まって数秒後に音声が途切れ、どうなるのかとドキドキした」と不満そうだった。
リスニングテストを巡っては、初めて実施された06年にICプレーヤーの不具合などが相次ぎ、457人が再テストを受けた。しかしその後、プレーヤーの機種改良などで07年は381人、08年は175人と再テストの受験者は減少していたが、今年、初めて前年を超えた。
253人のうち少なくとも31人については、機器自体の不具合ではなく、ICプレーヤーを自分で落とした(14人)、試験中に鼻血を出した(6人)などが原因だった。17日夜、記者会見した同センターの山口良文事業部長は「再テストが昨年より多かったことには驚いている」と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090118-OYT1T00048.htm