携帯電話やインターネットを使ったいじめや犯罪から児童生徒を守ろうと、山口県警と県教委が連携し、事例ごとに警察官や教員らのチームをつくって解決策を探る体制を整えた。ネット問題に特化した両者の連携は全国で2例目という。
チームは、警察への相談やネットを監視するサイバーパトロールなどで問題を把握した場合に設置。警察署の生活安全課員、市町教委の指導主事、生徒指導担当の教員ら6—7人で構成する。
主に市町教委や学校が、保護者や関係する児童生徒らから事情を聴き、県警OBの少年安全サポーターが情報共有を橋渡し。署員がサイト管理者への書き込みの削除要請などで支援する。脅迫など犯罪の疑いが濃い場合は県警少年課員も加わり、加害者の特定や証拠保存などを進める。
昨年10月から試験的に運用を始め、今月から本格開始した。これまで3件対応し、いずれも沈静化に向かっているという。12月には、県東部の署に女子中学生の保護者が、携帯電話のサイトに娘の顔写真と中傷する虚偽のプロフィルが掲載されたと相談。教師が書き込んだ生徒から事情を聴き、警察はサイト管理者に要請して削除した。