男子ゴルフ世界ランク1位のタイガー・ウッズ(33)が16日、自身のホームページで、18日にワシントンのリンカーン記念堂で行われるバラク・オバマ次期米大統領(47)の就任祝賀行事に出席し、演説すると発表した。オバマ夫妻も参加予定のこのイベントには、黒人人気歌手のビヨンセやスティービー・ワンダー、U2のボノら豪華著名人も参加。20日の就任式に先駆け、黒人初の大統領となるオバマ氏を盛大に前祝いする。
ウッズは自身のホームページで「このような歴史的なイベントに招待されたことを名誉に思っています。日曜日、参加することを楽しみにしています」とコメントを発表した。イベントは「私たちはひとつ」と題され、就任式実行委員会が主催する最初の行事だ。
黒人ゴルファーとして米社会でも注目を集めるウッズだが、政治的な催し物に参加することはめったにない。1997年にはマスターズでの勝利後、当時のクリントン大統領から、黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソンのデビュー50周年のセレモニーへの招待を受けたが、断って批判されたこともある。
しかし昨年、ドバイで記者からオバマ氏について尋ねられたウッズはほほ笑んで、いかにオバマ氏から感銘を受けているかなどを語った。オバマ氏の大統領選勝利後は「生きているうちにこうなることを夢見ていた。ホワイトハウスで有色人種を見られるのは、とても幸せだ」と話した。
イベントの内容は、無料の祝賀コンサート。出演するのは黒人人気歌手のスティービー・ワンダーやビヨンセ、昨年4月にオバマ氏支持を表明した人気ロック歌手のブルース・スプリングスティーン、アフリカの貧困撲滅に取り組むアイルランドの人気ロックバンド「U2」のボノらカリスマアーティストがズラリ。ほかにも、シェリル・クロウ、アッシャー、シャキーラ、メアリー・J・ブライジらグラミー賞ノミネート常連の人気アーティストが勢ぞろいする。
さらにゲストとして、俳優のデンゼル・ワシントンやジェイミー・フォックス、クイーン・ラティファ、マーティン・ルーサー・キング3世らも参加する。
リンカーン記念堂には、オバマ氏が敬愛するリンカーンの像がある。公民権運動の指導者・キング牧師が63年に「私には夢がある」と語りかける有名な演説を行ったことでも知られる。
集まった人々は自身のヒット曲というよりも「私たちはひとつ」のテーマに合った曲を選び「連帯」や「変革」を歌い上げる。当日は初の黒人大統領誕生を祝い、歴史に残る大イベントになりそうだ。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090118-OHT1T00057.htm