中央大理工学部の高窪統教授(45)が刺殺された事件で、東京都世田谷区成城にある高窪さんの自宅周辺の電柱に「呪殺」「殺」「死」などの落書きがあることが、17日までに分かった。警視庁では事件との関連性を慎重に調べている。
高窪さんの自宅は、小田急線成城学園前駅からすぐの高級住宅街の一角にあり、落書きは自宅から徒歩2分圏内の電柱で見つかった。自宅から一番近い電柱には、黒色のスプレーで「呪殺」の文字。ほかにも赤色のスプレーで「殺」と書かれたものもあった。ただ、周辺には至るところに落書きがあり、ただのいたずらの可能性もある。
また、凶器は刃幅が狭く鋭利な片刃とみられることが同日、警視庁富坂署捜査本部の調べで分かった。遺体の傷の形状から判明した。さらに、遺体には上半身を貫通したとみられるほどの深い刺し傷があったことも判明。凶器は刃渡りが長かった可能性が高いという。
捜査本部によると、高窪さんは胸と背中の両側から刺され、心臓や肺、大動脈の損傷が致命傷になった。傷は細かいものも含めると60か所以上あった。捜査本部は、恨みなどによる強い殺意の表れとみており、高窪さんの知人への聞き込みを続け、トラブルを抱えていなかったか捜査。凶器の発見に全力を挙げている。
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