自民党は十八日午前、都内のホテルで定期党大会を開いた。麻生太郎首相(党総裁)は年頭演説で、経済危機に関し「対応策を示せるのは自民党しかあり得ない」と政権維持に強い決意を表明、次期衆院選での勝利に向け全力を挙げる考えを強調した。午後には民主党も都内で定期党大会を開き「与野党逆転を確実に実現する」との活動方針を決定。政権与党の座を懸けた政治決戦の火ぶたが切られる。
首相は世界的な経済危機を受けた対策を細かく紹介し「大胆な政策を打ち出した」と強調。「先頭に立って景気対策に全力を挙げる。全治三年と言わずに、早ければ早いほどいい」と訴えた。
国会運営については「ねじれを前提にした運営、仕組みになっていない」と述べ、日銀総裁をはじめとする国会同意人事の衆院優越を認めるなど制度改正が必要と強調。衆参両院の選挙制度が似ているとして、党内で見直しに向けた議論を始める考えを示した。
細田博之幹事長は二〇〇九年の運動方針を報告し「政権交代は幻想にすぎない」と民主党への対決姿勢を鮮明に打ち出した。また地方の声を政策に生かすとして、党則を改正して全国幹事長会議を党の正式な機関として位置付けた。