【エルサレム17日共同】イスラエルのオルメルト首相は十七日の国民向けのテレビ演説で、イスラム原理主義組織ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザに対する大規模攻撃を十八日午前二時（日本時間同午前九時）から一方的に停止する、と発表した。軍はしばらくガザ駐留を継続する。
先月二十七日から三週間以上続いた大規模攻撃で、パレスチナ人千二百人以上が死亡したガザ情勢は、戦闘の全面停止に向け最終局面に入った。
しかし、ハマスのレバノン代表ハムダン氏が十七日、中東の衛星テレビに、軍がガザから撤退しない限り攻撃を続けると表明するなど、ハマスには強硬論がくすぶっており、対応が焦点になる。
オルメルト首相は大規模攻撃でハマスに深刻な打撃を与えたとの認識を示し、ハマスの再武装を阻止するための武器密輸防止の態勢づくりで米国と合意したことにも言及。軍事作戦の大きな目標を達成したことを受け、攻撃停止宣言に踏み切ったとみられる。