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2009年01月17日(土) 15時49分

国内初 心肺同時移植 阪大病院、30代男性に実施へ産経新聞

 日本臓器移植ネットワーク(東京)は17日、兵庫県災害医療センター(神戸市中央区)に頭部外傷で入院していた30代男性が、臓器移植法に基づく脳死と判定され、79例目の脳死臓器移植が行われる見通しだと発表した。移植待機患者を検討したところ、心肺同時移植希望の患者が適合対象とわかり、国内で初めての心肺同時移植が大阪大病院(大阪府吹田市)で30代男性に行われる見込みとなった。

 心肺同時移植を受けることになった患者は、脳死となった男性と血液型が適合するなどし、肺移植の優先順位が1位になった。心臓の同時移植も希望し登録していたため、心臓で1位となった患者に優先し、心肺同時移植を受けることになった。

 平成9年10月施行の臓器移植法は、心臓と肺をそれぞれ別の患者に移植することを想定していた。しかし、心肺同時移植でなければ救えない患者がいることから、心臓か肺のどちらか一方が移植の優先順位1位になった場合、同時移植を認めることにし、15年4月から移植希望患者の登録が始まっていた。

 そのほか、肝臓は九州大で50代男性に、膵臓(すいぞう)と腎臓の同時移植は東京女子医大で40代女性に、もう片方の腎臓は兵庫医科大で50代男性に、それぞれ実施される予定。男性は小腸の提供意思も示していたが、該当者がいなかった。

 5日現在、心臓移植の待機患者は123人、肺移植の待機患者は123人。このうち、4人が心肺同時移植の待機患者だった。

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