2009年01月17日(土) 15時49分
シティ、日興売却検討 三菱UFJ買収が有力(産経新聞)
米金融大手シティグループの経営改革策で、日興コーディアル証券が将来の売却候補に挙がったことで、三菱UFJフィナンシャルグループ(FG)、みずほFG、三井住友FGのメガバンク3行が週明け以降、日興買収の検討を本格化させる考えであることが17日、わかった。国内証券の大型再編に発展する可能性がでてきたが、3行とも財務基盤が弱体化、巨額買収に踏み切れるかは不透明。
シティグループは、銀行業務など中核事業の「シティコープ」と、証券業務など非中核事業の「シティホールディングス」に2分割する。日興を含む後者は将来の売却検討対象となる。
日興コーディアル証券は個人向け部門2位の強い営業基盤を持ち、「どの金融機関も手に入れたい思いは同じ」(メガバンク幹部)という。特に、旧日興証券が三菱グループと親密だったため、三菱UFJFGが有力とみられている。
しかし同行は昨秋、米証券大手モルガン・スタンレーに約9000億円を出資したばかり。株価急落で2880億円の保有株式の評価損を追加発表、平成21年3月期は初の最終赤字に転落する可能性も出ている。
三菱UFJ関係者は「最大の問題は資金がないこと」と話し、早期に日興の買収交渉に臨むことは難しいとの見方を示した。
みずほFG、三井住友FGも関心を寄せるが、収益悪化で自己資本比率が減少している状況は同じだ。
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