2009年01月17日(土) 15時49分
阪神大震災14年 被災乗り越え20歳「県民のことば」 助け合いを学んだ (産経新聞)
■児童ら「しあわせ運べるように」合唱
兵庫県、民間企業など127団体と個人で構成する「ひょうご安全の日推進県民会議」(会長・井戸敏三県知事)による「ひょうご安全の日1・17のつどい」が震災14年を迎えた17日、神戸市中央区のHAT神戸で開かれた。同県明石市で被災し、今年新成人となった宮本直輝さん(20)と小西香織(かおる)さん(20)が「震災の経験をいかし、そこから学んだ助け合いの大切さや将来の災害への備えの必要性を伝えていかなければならない」と「県民のことば」を述べた。
この日は、緊急時の避難路を歩き、交通機関が寸断された震災を追体験するメモリアルウオークも行われ、参加した市民ら約4200人もつどいに合流。献花台に白いカーネーションをささげ、震災犠牲者の冥福を祈った。
正午には、慰霊のモニュメント前にある「カリオンの鐘」が、神戸市立なぎさ小学校の児童6人によって鳴らされ、黙祷(もくとう)をささげた。
つどいでは、井戸知事が「時の経過は災害の傷を癒やしてくれるが、記憶も少しずつ風化させる。あの悲しみを繰り返さないためにも、経験と教訓をしっかりと伝え、日々の生活の中で減災に取り組む災害文化として定着させなければならない」とあいさつした。
新成人2人の「県民のことば」に続き、同小児童たちが献唱曲「しあわせ運べるように」を合唱。肉親や友人を亡くし、復興を祈り続けた14年前に思いをはせ、涙ぐむ人もいた。
つどいの最後には、河田畤惠昭・県民会議企画委員長が、中国の四川大地震や岩手・宮城内陸地震、ゲリラ豪雨にもふれ、「もっと伝えよう、もっといかそう、阪神・淡路大震災の教訓を。震災の教訓はすべての災害に通じる知恵だから」と訴える「1・17ひょうご安全の日宣言」を発表した。
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