2009年01月17日(土) 13時05分
オバマ氏、過酷尋問禁止の方針…「法的抜け穴」も検討か(読売新聞)
【ワシントン=黒瀬悦成】AP通信は16日、オバマ米次期大統領が、水責めなどテロ容疑者に対する過酷な尋問手法を禁止する方針を固めたと報じた。
オバマ氏がすでに表明しているキューバ・グアンタナモ米海軍基地内のテロ犯収容施設の閉鎖方針と合わせ、ブッシュ政権の対テロ政策を放棄する姿勢を改めて打ち出した格好だ。
複数の米政府当局者が同通信に語ったところでは、オバマ氏はテロ容疑者の尋問手法について、戦場で拘束された容疑者への脅迫や威圧、身体的虐待や水責めの禁止を明記した「陸軍戦闘教範」の順守を打ち出す。オバマ氏は現在、この方針を就任直後に大統領令として発表するか、議会の協力で立法化するかを検討しているという。
方針が実施に移されれば、テロ容疑者への尋問は、今後すべて米軍施設内で行われ、中央情報局(CIA)が容疑者を隠密裏に収監・尋問するのに使ってきた世界各地の秘密収容施設は閉鎖されることになる。
ただ、同当局者によるとオバマ氏の政策顧問は、テロ決行が迫っていると思われる場合、容疑者をすぐに自白させるため、教範に記載されていない尋問手段を使えるようにする、秘密の「法的抜け穴」を用意することも検討中とされ、今後、論議を呼びそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090117-00000023-yom-int