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2009年01月17日(土) 12時17分

【阪神大震災14年】被災者助けたドラム缶の鐘で追悼産経新聞

 震災当時、避難所となった兵庫県芦屋市の西法寺では、被災者の入浴や炊き出しのために使ったドラム缶で作った鐘を打ち鳴らす「犠牲者追悼会」が営まれた。前住職の上原泰行さん=当時(59)=の急死後、初めての追悼会だったが、遺志を引き継いだ妻の副住職、照子さん(57)らが例年通り、追悼の音を響かせた。

 式には地域住民ら約70人が参加。次々と鐘をつき、犠牲者の冥福(めいふく)を祈った。

 泰行さんは昨年6月、事故で死亡。その後、生まれた初孫の惟心(ゆいしん)ちゃんの存在も、式を継承していく照子さんの決意を後押しした。

 照子さんは「突然、愛する者を失ったつらさを初めて理解したように思う。一方で、新しい命の誕生に元気づけられた。バトンを次の世代につないでいくことの大切さを実感している」と話した。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090117-00000521-san-soci