2009年01月17日(土) 09時37分
宮本神戸に希望を!背番号「14」再出発(デイリースポーツ)
サッカーのオーストリア1部リーグ、ザルツブルクからJ1ヴィッセル神戸に移籍が決まった元日本代表主将のDF宮本恒靖(31)が16日、都内で会見し、阪神・淡路大震災が発生した“1・17”を前に「サッカーの話題で楽しめる街にしたい」とメッセージを送った。震災から14年、くしくも背番号は「14」に決定。年俸1億円(推定)、複数年契約を結んだ宮本は、チームが掲げる2010年アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場に向け、リーダーシップを発揮する。
◇ ◇
あの日のことは忘れられない。1995年1月17日、午前5時46分-。当時17歳、高校3年だった宮本は大阪府富田林市内の実家で就寝していた。「激しい揺れに驚いて飛び起きたことを覚えています」。その春、宮本はユースからガンバ大阪に入団。「6月にユニバー(神戸ユニバー記念競技場)で試合をしたとき、まだ崩れている家を見て衝撃を受けた記憶が残っている」。間接的にでも、震災を体感した宮本にとって、「神戸」は特別な街でもあった。
宮本はこの日、オーストリアから成田空港に到着後、都内のホテルへ移動。チームカラーのクリムゾンレッド(深紅)のネクタイを締め、移籍会見に臨んだ。震災について質問が及ぶと、宮本は「自分の力で何かを変えられるという思いはないですが、市民の皆さんの中にサッカーの話題が出て楽しんでいただけたら。そして、スタジアムに足を運んでいただけたら、という思いはあります」と力強く語った。
背番号は14。印象の強い「5」でなかったことに、クラブの三木谷浩史会長(43)は「1プラス4で5になるということで、彼が選んだ」と説明。昨年12月から水面下で交渉。合意に達した上で、今年1月2日、宮本はお忍びで神戸市垂水区にある三木谷会長の実家を訪問。同会長や、クラブの非常勤取締役でもある神戸大名誉教授の父・三木谷良一氏(79)と歓談し、神戸に貢献する意思を確認した。
宮本は「神戸が自分を必要としてくれていると感じた」と複数チームのオファーから選んだ理由を話し「10年ACLへ、リーダーシップを発揮して神戸を強くしたい。神戸での挑戦を楽しみにしている」とキッパリ。新主将に指名される可能性もある。安達貞至社長(69)は「彼のリーダーシップが神戸には必要」と全幅の信頼を置きつつ「まずメンバーたちと会ってから、監督と相談して決める」とした。18日に神戸市内で行われる新体制発表に出席し、19日の練習初日から合流する。
古巣のG大阪戦ではブーイングも予想される。「関西ダービーでは厳しいヤジも飛んでくると思うけど、ガンバはユースから15年間、プレーした特別な存在。でも今は神戸でしっかりプレーしていきたい」。早くも心は“神戸のツネ様”だった。
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